私たちの身近にある舗装工事

普段歩いているアスファルト道路やコンクリート道路など、元々は土や砂利道だったところをぬかるみ防止や完全性を向上させるために舗装工事を行います。単純にアスファルトやコンクリートを表面に敷き詰めるだけの工事に思えますが、実はいくつかの層になってできており、しっかりとした舗装工事には耐久性・快適性が備わっております。

路床工事

一番下の層には、『路床』と言う層があります。まず路床工事では、元々の土を掘り下げ、そこに基盤となる土を盛り固めます。ここが脆弱な作りになってしまうと耐久性がなく、地盤沈下などを引き起こすことになり得ます。そのため、場合によっては1メートルほどの深さの『路床』になる場合もあります。

路盤工事

次は舗装の中間部分にあたる『路盤工事』になります。路盤は上層と下層に分かれており、『路床』の上に砕石(じゃり等)を敷き詰めることで衝撃や荷重を受け止め、分散させる役割を持っております。

基層工事

最終的に皆様が見られているアスファルト(表層)の下に『基層』と言うクッションの役割になる層を敷き詰める工事になります。『基層』は150度以上に加熱されたアスファルト混合物を『路盤』の上に敷き詰めていきます。『路盤』も役割としては、クッションの役割になりますが、『基層』も同じく荷重・衝撃を分散させるクッションの役割となります。

表層工事

『表層』は一般的に皆様が目にするアスファルトの部分になります。工事の工程自体は基層工事と同じですが、材料が異なり摩耗に強く、耐水性に優れていること、滑りにくく、ひび割れや変形に強い耐久性を持っていることが必要になります。また、排水溝への水捌けをよくする為、傾斜をつける余盛りも行います。

このように舗装工事はいくつかの工程に分かれており、それぞれが重要な役割を担っています。このうち一つでも欠けてしまうと非常に耐用期間が悪い道路が出来上がってしまいます。舗装工事は、人や車が快適で安全に通行できるための工事で、皆様の生活に身近に感じられる土木工事の一つになります。そして、美しい道路は街自体の景観も良くして、気持ちよく生活できる環境を作ることにつながります。

舗装工事の重要性

皆様は雨の日の山道や畦道、砂利道などを歩かれたことはありますか?今ではだいぶ少なくなってきましたが、昔はこのような道が普通の住宅地にたくさんありました。晴れた日でも砂埃が舞って洗濯物も砂まみれなんてことは日常茶飯事でした。 このように舗装工事では快適性や安全性を目的として行い、今ではどこでもアスファルト道路やコンクリート道路が当たり前になってきています。
ぬかるみ・粉塵防止で
快適性の向上
雨天時のぬかるみを無くし、粉塵防止を目的として路面を舗装します。泥はねや砂埃に悩まされることなく、季節・天候に左右されずに道路を使用でき生活の快適性が向上します。
安全面を考慮した社会へ 舗装工事により路面の凸凹を無くし、滑り抵抗を適度に持たせることで、人や車が通行しやすい安全な道路になります。
景観を目的とした
住み良い街づくり
上記のように舗装工事での実用性を述べてきましたが、舗装工事はそれだけでなく景観を良くすることも目的の一つになります。アスファルトだけでなく、周りの景観に合わせたタイルやブロック舗装などもあります。